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株主リストが登記添付書類に

10月1日より、株式会社等が登記申請をする場合に、「株主リスト」の添付が必要となります。

株主リストの添付が要求されるのは、A. 株主総会の決議 や B. 株主全員の同意(株主総会決議を省略する場合も含む)が必要とされる登記申請をする場合に限られます。

一定の条件を満たす場合は、法人税申告書の別表二(同族会社等の判定に関する明細書)を利用することもできるようです。

法人税申告書の別表二を利用する場合も、別途証明書を作成する必要があるようなので、別表二を利用せずに株主リストを作成する場合と比較して作業量が減るようには思えず、個人的にはあまり意味を感じませんでした。

 

法務省:

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00095.html

 

 

 

登記申請書類(DESによる増資)

DESをして増資(株式を発行)をする際の、登記申請書類に関するお話です。

会社法第207条第9項第5号に規定されている、「弁済期が到来した金銭債権がある場合」を想定します。
社長から会社に対する貸付が膨らんできていて、その一部を資本金に振り替えようというケースがよくあるかもしれません。

このようなケースでは、社長からの貸付が複数回実施されていて、合計した金額の全額もしくは一部をDESするということが想定されます。

登記申請書類には、「弁済期が到来した金銭債権」の存在を確認するため、会計帳簿の写しを原本証明して添付します。
借入金の勘定元帳を印刷したものに、「会計帳簿の一部に相違ない」旨を記載することになります。

資本金に振り替える金額および弁済期が到来していることを明確にするためには、当該部分のみに対応する金銭消費貸借契約書を別途作成し、会計帳簿上も区分して計上したほうが良いかもしれません。

勘定元帳に複数の借入金が別個に計上されていて、そのうちの一部を資本金に振り替えようとする場合には、どの借入金を資本金に振り替えるのかを明確にする必要があります。
議事録に、「○○からの借入金のうち、借入発生順に××万円に満つるまでを現物出資の目的財産とする」というような記載が必要になります。


法務省 法人登記申請書式:
http://www.moj.go.jp/ONLINE/COMMERCE/11-1.html
 

監査等委員会設置会社

2015年5月施行の会社法改正において、「監査等委員会設置会社」制度が創設されました。

会社法 第327条第5項に、
「監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は、会計監査人を置かなければならない。」
とありますので、監査等委員会設置会社は、会計監査人の設置が必要となります。

過去の記事: http://budyz.info/?eid=49

監査等委員会設置会社制度

2015年5月施行の会社法改正において、「監査等委員会設置会社」制度が創設されました。

従来の「委員会設置会社」は「指名委員会等設置会社」へと名称変更されました。

2015年6月開催の定時株主総会(3月決算の会社)で、「監査等委員会設置会社」に機関設計を変更する上場企業が200社程度あるそうです。

監査等委員会設置会社では、監査役(会)の代わりに3人以上の取締役で構成される「監査等委員会」が設置されます。
この監査等委員会を構成する取締役のうち、過半数は社外取締役である必要があります。

監査役は他の監査役や監査役会に縛られることなく、自己の判断で監査業務を遂行する「独任制」が大きな特徴ですが、監査委員である取締役は、会社の内部統制を通じた組織監査を前提としています。

社外取締役を活用するために創設された制度のようですが、取締役が取締役の業務を監査することになるため、「自己監査」の弊害が心配されるところです。

会社法改正

会社法の一部を改正する法律が、2015年5月1日施行されました。

改正の理由は以下のとおりとなっています。
「株式会社をめぐる最近の社会経済情勢に鑑み、社外取締役等による株式会社の経営に対する監査等の強化
並びに株式会社及びその属する企業集団の運営の一層の適正化等を図るため、監査等委員会設置会社制度を
創設
するとともに、社外取締役等の要件等を改めるほか、株式会社の完全親会社の株主による代表訴訟の制
度の創設
、株主による組織再編等の差止請求制度の拡充等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案
を提出する理由である。」

交付された法律および新旧対照条文は以下のリンク(法務省HP)からご確認ください。
法律
新旧対照条文

DES(デス)について

デス(DES)とは、デット・エクイティ・スワップ(DEBT EQUITY SWAP)の省略語です。
文字どおり、デット(負債)とエクイティ(資本)をスワップ(交換)する取引です。

投資家からみれば、貸付金が株式に変わります。
募集株式発行(増資)の際に、金銭(現金)を会社に払込む代わりに、会社に対して有する金銭債権(貸付金)を充ててもらう手続きです。

会社からみれば、借入金が資本金に振り替えられます。

会社法第207条第9項第5号には、
「現物出資財産が株式会社に対する金銭債権(弁済期が到来しているものに限る。)であって、当該金銭債権について定められた第百九十九条第一項第三号の価額が当該金銭債権に係る負債の帳簿価額を超えない場合 当該金銭債権についての現物出資財産の価額」
とあります。

通常、負債(借入金)は会社の帳簿上当初の借入金額で計上されていると思いますので、「価額が当該金銭債権に係る負債の帳簿価額を超えない場合」というのは特に気にする必要がない部分かもしれません。

「弁済期が到来しているものに限る」という点には注意が必要です。
すでに返済期日を迎えている借入金でないと、デスはできないということになります。

現物出資の手続き

現物出資の手続きについて確認してまいります。
設立時と募集株式の発行(増資)時では、規定している条文や内容が少し異なりますが、基本的な考えは同じであり、今回は増資時を想定してみていきます。

会社法第199条第1項第3号には、
金銭以外の財産を出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額 」とあり、
金銭以外の払込みが規定されています。

しかし、金銭以外の財産はその財産的価値(評価額)を客観的に判断することが難しく、過大評価となった場合には資本の充実が害される虞があるため、裁判所に選任された検査役による財産の調査が必要となっています。

「株式会社は、第199条第1項第3号に掲げる事項を定めたときは、募集事項の決定の後遅滞なく、同号の財産(以下この節において「現物出資財産」という。)の価額を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをしなければならない。」(会社法第207条第1項)

しかしながら、少額の場合や評価の適正性に問題がない場合は、検査役の調査が不要となっています。(会社法第207条第9項)
第1号〜第5号に具体的なケースが記載されています。

 仝淑出資者への割当株式数が発行株式総数の1/10を超えない場合
◆仝淑出資財産の価額が500万円を超えない場合
 現物出資財産が市場価格のある有価証券(上場株式など)である場合
ぁ仝淑出資財産の相当性につき、弁護士・弁護士法人、公認会計士・監査法人、税理士・税理士法人の証明を受けた場合(現物出資財産が不動産の場合、不動産鑑定士の鑑定評価も必要)
ァ仝淑出資財産が会社に対する金銭債権(弁済期が到来しているものに限る)であり、その価額が負債の帳簿価額を超えない場合(DES:デット・エクイティ・スワップの場合)




 

大会社の会計監査

大会社とはどのような会社でしょう?
会社法第2条第6号に「大会社」が定義されています。
簡単にいえば、以下のいずれかに該当する株式会社です。
イ 資本金が5億円以上
ロ 負債が200億円以上

そしてこの大会社は、会社法第328条の規定により会計監査人を置かなければなりません。
会社法第337条第1項には、「会計監査人は、公認会計士又は監査法人でなければならない。」とあります。

つまり大会社は、公認会計士又は監査法人による会計監査(会社法監査)を受けなければならないということになります。

決算期の変更

決算期(事業年度)の変更についてご説明させていただきます。

「決算期は会社謄本に載っていますか?」という質問をよく受けます。
決算期は法人登記簿謄本には記載されていません。

そもそも決算期は定款外で定めることも可能ですが、ほぼすべての株式会社が定款によって決算期(事業年度)を定めていると思います。
定款で定めていることを前提とすれば、定款を見れば確認できるということになります。

では、この定款で定められた決算期を変更する場合には、どのような手続きが必要になるでしょうか?

「株式会社は、その成立後、株主総会の決議によって、定款を変更することができる。」(会社法466条)
「〜略〜次に掲げる株主総会の決議は、〜略〜議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行わなければならない。〜略〜」(会社法309条2項柱書)
「11 第6章から第8章までの規定により株主総会の決議を要する場合〜略〜」(会社法309条2項11号)

以上の条文により、株主総会の特別決議(原則、3分の2以上による承認)により定款を変更することになります。

上記株主総会議事録を作成し、保管しておく必要があります。
その後速やかに、税務署への届出もお忘れなく。

国税庁HP
[手続名]異動事項に関する届出
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_5.htm

債権者異議手続(組織再編)

組織再編行為(合併、分割、株式交換移転)は、会社法上複雑な手続きを踏む必要がありますので難しいですね。

本日は、債権者異議手続について少し。

債券者が異議を述べることができる場合は、債権者に対して公告し、一定の知れている債権者(会社が債権者と認識している人)には各別に催告する必要があります(会社法789条2項、799条2項、810条2項)。
官報の公告に加えて、日刊新聞に掲載もしくは電子公告をすることにより、上記各別の催告は不要になります(各条3項、939条)。
ただし上記の場合でも、不法行為によって生じた分割会社の債務の債権者に対しては、必ず催告が必要です。(会社の不法行為によって債権者となった人は、一般の債権者よりも特別に保護する必要があるからです。)

債権者異議手続の趣旨は、組織再編行為によって強制的に債務者が変わってしまう(会社の信用状況が悪化してしまう)虞があるため、債権の回収可能性を担保しようというものです。

ちなみに、債権者から異議があった場合には、その債権者に弁済するか、相当財産を信託しなければなりません。
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