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ファイナンスリースの簡便的な取扱い

リースに関する会計処理は、企業会計基準適用指針第16 号「リース取引に関する会計基準の適用指針」に定められています。

中小企業では、リース取引に関する資産負債を認識せず、毎月のリース料をそのまま費用賃貸借処理として計上している会社も多いと思います。
上記適用指針によると、多くのリース取引は、リース取引開始時にリース資産とリース負債を認識して、その後は減価償却費と支払利息を認識していく売買処理(いわゆる両建て処理)が求められています。
これは、リース取引を「リース取引開始時に、リース会社からリース対象資産を購入すると同時に、リース会社からその購入代金を借りる取引」と経済的実態が同一であるとする考えからきています。

所有権移転ファイナンス・リースは、所有権が移転しており、まさに購入と経済的実態が同じであるので、売買処理が求められます。

一方、オペレーティング・リースは、実質的に購入ではなく、いつでも解約できるようなリース便益を受けているだけなので、購入とは同視できず、売買処理ではなく賃貸借処理をすることとされています。

所有権移転外ファイナンス・リースは、所有権は移転していませんが、購入と経済的実態が同じとされ、原則は売買処理ということになります。

しかし、少額や短期のリース取引については、賃貸借処理を採用することができる例外規定が設けられています。(リース取引に関する会計基準の適用指針35項 ”少額リース資産及び短期のリース取引に関する簡便的な取扱い”)

(1) 重要性が乏しい減価償却資産について、購入時に費用処理する方法が採用されている場合で、リース料総額が当該基準額以下のリース取引(リース料総額が僅少
(2) リース期間が1 年以内のリース取引
(3) 企業の事業内容に照らして重要性の乏しいリース取引で、リース契約1 件当たりのリース料総額が300万円以下のリース取引

企業会計基準適用指針第16 号「リース取引に関する会計基準の適用指針」
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/docs/shihanki-s/shihanki-s_9.pdf

 

企業価値の評価方法

企業価値の評価は大変難しい作業です。
会社の状況は千差万別で、一つとして同じものはありません。
また、同一企業の評価をする場合でも、評価する人の状況によって価格は変わるのです。

例えば、B社がA社を買収してA社の収益を大幅に改善できる自信があるとすれば、A社に対して将来の業績改善余地を含めて高い評価をすることになります。反対に、C社はA社を買収しても業績を改善できる可能性がないと判断すれば、現在の妥当な価格しか評価できないことになります。

 企業価値を評価する方法として、(1)純資産価額方式(2)収益方式(3)配当還元価額方式(4)売買実例比較方式(5)類似会社(又は類似業種)比準方式などがあります。

それぞれの特徴を、以下に簡単にご説明します。
(1)純資産価額方式
現在の会社の静的価値を評する方法であり、会計上の純資産額を基準にします。
会計帳簿上の簿価をそのまま利用する簿価純資産方式や、時価のある資産等を時価で再評価して算出する時価純資産方式などがあります。

(2)収益方式
将来獲得する収益を現在価値に割り引き計算するものです。
将来の会計上の利益を基準とする収益還元価額方式や、将来獲得するキャッシュ・フローを基準とするDCF法(ディスカウント・キャッシュ・フロー法)などがあります。

(3)配当還元価額方式
将来予想される株式の配当を基準に企業価値を計算します。

(4)売買実例比較方式
直近に実施された同種の会社の売買価格を基準に企業価値を算定します。

(5)類似会社(又は類似業種)比準方式
事業内容や会社規模などが類似する上場企業の株価や、類似する業種に属する上場企業の平均株価を基準に企業価値を算定します。

 

決算期の変更

決算期(事業年度)の変更についてご説明させていただきます。

「決算期は会社謄本に載っていますか?」という質問をよく受けます。
決算期は法人登記簿謄本には記載されていません。

そもそも決算期は定款外で定めることも可能ですが、ほぼすべての株式会社が定款によって決算期(事業年度)を定めていると思います。
定款で定めていることを前提とすれば、定款を見れば確認できるということになります。

では、この定款で定められた決算期を変更する場合には、どのような手続きが必要になるでしょうか?

「株式会社は、その成立後、株主総会の決議によって、定款を変更することができる。」(会社法466条)
「〜略〜次に掲げる株主総会の決議は、〜略〜議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行わなければならない。〜略〜」(会社法309条2項柱書)
「11 第6章から第8章までの規定により株主総会の決議を要する場合〜略〜」(会社法309条2項11号)

以上の条文により、株主総会の特別決議(原則、3分の2以上による承認)により定款を変更することになります。

上記株主総会議事録を作成し、保管しておく必要があります。
その後速やかに、税務署への届出もお忘れなく。

国税庁HP
[手続名]異動事項に関する届出
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_5.htm

試用期間中の解雇

「採用日から3ヶ月は試用期間とする。」というような求人広告をよく目にすることがあります。
では、試用期間中であれば、会社は自由に労働者を解雇できるのでしょうか?

労働基準法第21条によれば、試用期間中(試の使用期間中)の者でも14日を超えると、第20条に定める解雇予告(もしくは予告手当の支払い)が必要とのことです。

従って、例え求人広告で試用期間を3ヶ月や6ヶ月と記載していても、14日を超えて雇用した労働者を解雇する場合には、30日前の解雇予告または30日分の予告手当の支払いが必要です。

ただし、労働者の勤務状況が極端に悪い場合など、労働者に責任(労働者の責に帰すべき事由)がある場合は、即時解雇が可能となります(第20条1項ただし書)。
 

財産債務明細書(財産債務調書)

昨日、東京税理士会研修に参加してまいりました。
平成27年度税制改正において、個人課税に関する改正として、財産債務明細書の見直しがあります。

財産債務明細書」は、個人の財産と負債の状況を記載した書面のことで、所得税確定申告書提出の際に添付するものです。
現在は、所得2,000万円超の方すべてが対象となっています。

平成27年度税制改正において、「財産債務明細書」の名称を「財産債務調書」と改め、記載内容や提出義務者に変更がありました。

対象者は、「所得2,000万円超」かつ総資産3億円以上または有価証券等※1億円以上」となり、従前に比べて後段の条件が付加されましたので、提出対象者は減少します。 (※国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の対象資産)

記載内容の変更点としては、不動産は所在地別有価証券等は銘柄別に記載することとなり、有価証券等は時価と取得価格を併記します。

財務省HP
平成27年度税制改正の大綱
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2015/27taikou_06.htm
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